スペインで開発された「ナビレンス」という視覚障害者向けの支援システムを、神戸市が導入しているが、岡山でも導入しようとする動きがある。まずは昨年放送の動画。
スペインで開発された「ナビレンス」という視覚障害者向けの支援システムを、神戸市が導入しているが、岡山でも導入しようとする動きがある。まずは昨年放送の動画。
ナビレンスは多色バーコードで、大きさにもよるが、数十m離れたところからも読み取れ、それをスマホで音声ガイドしてくれる。バーコードは床や壁面に張られ、距離も明示してくれる。解説動画 解説動画2 九州歴史博物館のナビレンス
この読み取りデータは、公共交通の場合GTFSデータが整備されていれば、それに追加して、ホームやトイレの位置など様々なデータを追加して、スムーズに道路からホーム、車内に誘導できる。岡山の場合は路面電車バスはほとんどGTFSデータが完備しているけれど、JRのデータがオープンになっていない。またこのシステムは完全なバリアフリーと組み合わされてこそ威力を発揮することも事実だ。低床電・低床バスの導入が遅れている岡山にとっては、痛いところだ。
ところで、バスの乗り方はわかりにくいというが、特に県外から来た旅行者などにとっては、どのバスにどこから乗ればいいかはわからない。運良くそのバスにたどり着いても、本当にそれが自分の行きたい所に連れて行ってくれるのかは、わからず、運転手に聞くことも多いだろう。しかしこのナビレンスを使えば、数センチの誤差で停留所とドアの位置を知らせてくれるので、音声を切っておけば、普通に使えることになる。
現在岡山市中心部の、表町商店街に点字ブロックを設置する件では、商店街との折衝が難航しているが(一部は導入に合意)、点字ブロックの凸凹が車椅子利用者やお年寄りには、かえってバリアになりかねないし、また黄色の点字ブロックは、弱視者には非常に有効なのだが、商店街側は美観の面から難色を示す場合がある。しかしナビレンスを組み合わせれば、かなり解決できる場合がある。もっとも、点字ブロックがあって、さらにナビレンスを利用する二重のセキュリティが望ましいことは確かである。
さしあたり、路面電車駅前乗入れを機に、点字ブロック発祥の地岡山を顕彰して、岡山駅と都心1kmスクエアにナビレンスを導入してたら、すべての人に使いやすい都心交通になる。ただ低床電車や低床バスが少ないので、これはまた別の観点から、いま全力で取組んでいるところである。