都市交通決起集会、お陰さまで無事開催できました。
第一部 伊藤先生ご挨拶・講演(太田恒平・何ろく)動画
熊本都市圏「車1割削減、渋滞半減、公共交通半減」をめざして(太田恒平)
第一部 伊藤先生ご挨拶・講演(太田恒平・何ろく)動画
熊本都市圏「車1割削減、渋滞半減、公共交通半減」をめざして(太田恒平)
日本の都市交通政策における地域公共交通の現状と課題
岡山・広島の公共交通の将来像
今回は2006年以来停滞する日本の地方都市交通を、渋滞対策を武器に劇的に改善するプラン討議を、土木計画学会岡山開催に合わせて企画。
主催は東大の伊藤先生の熊本プロジェクトで、参加者は国際交流センターに80人、ネットで100人超という所。
広電や岡山市にも発表いただか、学識や両備大上さんなど16人に2分間コメントを頂いた。
僕も市民運動の立場からコメントしたが、要するには、都市交通の改善で日本の地方都市をお酒も飲める文化都市に改良して、東京一極集中を塞き止めようと。吉備線LRT化など渋滞対策になる軌道システム投資を進めたのに、渋滞対策効果など社会全体への効果を数値化出来ず、市民合意に失敗してきた。だが、太田恒平さんや何ロクさんの取組で、合意作りの根拠とロードマップが作れるようになった、ということ。
昨日は国会新交通システム推進議連、略称LRT推進議連の逢沢一郎会長も、メインの太田恒平さんの「車1割削減、渋滞半減、公共交通2倍」の熊本の取組を聞いていた。臨時国会や通常国会で取り上げてもらい、全国の路面電車を10年で低床に入れ替え、地方都市のJRや基幹バスのサービス水準を倍にしたい。
その為には、地方都市JR部分への社会資本整備総合交付金の活用や、バス含めた通学定期への教育予算の活用など、財政措置が重要になる。また学識も分析して論文書くだけでなく、社会の変革をリードしてもらいたいものだ。今回は並み居る重鎮たちに2分間スピーチに、ラクダ手持ちの「チン」を容赦無く使わせて頂いたが、機材トラブルで3時間の会議が第一部で28分遅れで進行したものの、驚異の回復運転で最後は5分余りと、短く熱い討論が展開された。そして昨日今日の学会は岡大で開催された。全国の皆様ありがとう。
KOALA・RACDA大阪堺 池田昌博氏コメント
KOALA・RACDA大阪堺 池田昌博氏コメント
本当は岡山を訪問したかったのだが、前後の予定がパンパンでしたのでZOOMで視聴しました。内容がぎっしりとあり、上手く説明できませんが、印象に残ったところだけ私見も含めて簡単に。
なお、当日は会場80名、オンライン140名、登壇者15名でした。
〇「車1割減、渋滞半減、公共交通2倍」は、公共交通の大胆な改善により、渋滞緩和となるという太田理論・実践の報告から始まった。道路を造るよりも通行量を減らすか、というその昔の論議だが何も前進していなかったことだ。その昔、需要追随型の道路投資は限界と論じたが無駄な道路建設は地域振興を名目に続けられている。
〇今回の論議は地方交通と(地方)都市交通を区切って考えようとの問題提起もあった。この基本認識のもと、全国の政令指定都市での交通計画の状況についても報告されたが、交通政策が社会政策として位置づけられず、未だに公共交通を事業の収支率だけで考えている、脱クルマ=交通分担率の改善を目標とする自治体は少ない。都市交通投資は道路投資より効率的、リターンが大きい。
〇政策を主導すべき旧運輸と予算を持つ旧建設の縦割りは改善されていない。(十数年来の問題ですね。)旧運輸は事業者の監督官庁との認識である。
〇通学定期や障碍者への割引措置の減収負担は事業者の負担ではなく財政で行うべき、地域公共交通活性化再生法の議決時に「付帯決議」されているにもかかわらず忘れられている。都心部の駐車場が都市利用としても問題が多い。
〇交通政策は生活と直結するものであり、地域が主、国は支援というスタイルが望ましい。そのための財源措置が必要。フランスでも交通税が活用されているが自主財源も投入されている。これは地方財源が確保されているということだ。ガソリン税のあり方も論議する必要がある。
〇各地で行政を交えた学習会なども開催されるようになったが、行政スタッフの参加は少なく、行政協議会が設置されても(コンサルが作った)事務局案が審議されるだけであり行政側のレベルも地域差が著しい。
〇行政資料の公開が望まれるが容易に閲覧できないことが多く、地域交通計画というよりもコミバスやデマンドバスの実施要領というものが大半である。
〇脱炭素、障碍者対策、自転車、LRTといった論議がなされていない。
〇ノルウェーでは道路通行料は公共交通施策に使われている。