2023年 12月

2023年12月11日、2年ぶりの国会超党派の「新交通システム推進議連(略称LRT推進議連)」が開催された。我々市民団体側も6人が参加。国交省も都市局、道路局、鉄道局、総合政策局、自動車局から15人ほど参加。宇都宮市からも3人参加。
残念ながら国会はパーティー券問題<週開け会期末で、与野党バタバタだったらしく、秘書含めてそれどころではない感じで、参加者は少なかった。逢沢一郎会長からは、「解散も遠退いたから、宇都宮にLRTを見に行こう」と。
まず国交省の幹事役の都市局街路交通施設課から、全国のLRTの状況、特に宇都宮市での開業後の好調な状況が報告された。あらたな動きでは、路面電車の広島駅高架乗入れと岡山駅乗入れが紹介された。
全国路面電車ネットワークからはRACDA会長の岡から第16回全国路面電車サミット2024宇都宮開催の紹介、また人と環境にやさしい交通をめざす協議会からは3月の上田での全国大会の紹介もあった。
我々市民団体側のでは冒頭、冒頭僕からは、ラクダのクリーンモバイル岡山倉敷連星都市圏3の冊子から、LRTを新設した富山、宇都宮、LRTを目指す岡山の都心の土地が上がり、固定資産税が増加しており、まちづくり効果が顕著だと報告。また路面電車サミットでは太田恒平氏の「自動車1割削減、渋滞半減、公共交通2倍」など都市交通再生について議論すると説明。次に関西大学宇都宮教授からEUの入札基準PSOの解説、富山が通学定期負担を打ち出した事も紹介された。平沼議員からの質問で、宇都宮LRT開業の市民の反応なんかを聞かれ、岡から「中高生はバスより定時性のあるLRTに期待している」話し、宇都宮教授からは「子供達が喜んでる」、また「宇都宮東口で飲んで帰れる」などの反応も紹介された。

会の最後では宇都宮教授から「軌道法で40キロ制限になっていて、折角の専用軌道などの能力が生かされていない」という趣旨の指摘があり、議連から国交省に、軌道法の問題について指摘してもらった感じになった。

現行法の枠内では、交通システムとしてのLRTは投資交換効果が生かされない。宇都宮では速度制限緩和と、優先信号の拡大など頑張って欲しい。吉備線LRT化でも、「路面電車だからスピードが40kmしか出せないから、総社まで1時間かかる」等と、誤った情報が流されているが、軌道法の40kmというのは大正時代に設定されたもので、自動車が普通に60km出すのに対して、路面電車もトラックブレーキなど自動車並みのブレーキ性能を備えているし、欧米では路面電車側のボタンを押せば、次々と路面電車優先の信号に変わるのは当たり前になっている。路面電車と自動車の衝突事故はほとんど、自動車側のミスによるものだし、「路面電車が危ない」のではなく、「自動車が危ない」のである。ただ路面電車LRT優先のシステム構築には。そのサービス水準と、自動車に頼らなくても移動できる都市交通システムの構築が前提である。


岡山駅バス時刻表