お知らせ

ぼっけえ便利なバスマップを作ったときの思いをつづってみた。(2020-1219)

バスマップ発行の経緯

私がバスマップの必要性を感じたのは、1985年に国鉄ホバークラフトを岡山・京橋港に修好させる運動を始めたときだ。岡山市を訪ねて公共交通担当を探したらだった1人で、年一回電車バスを使う「さわやかキャンペーン」をやっていて、チラシとポスターを見せられたが、「バスマップはないのですか」と聞いたら、無いという。当時も岡山市には8事業者のバスが走っていたが、何処にもバスマップは無かった。それから交通シンポジウムを開催し、岡山商工会議所と路面電車環状化などを提案したが、岡山市やバス事業者にバスマップ作成の必要性を説いたものの反応は無かった。

そもそも「LRT」の概念は路面電車と鉄道がシームレスに繋がって、都市計画の中で自動車やバス交通、自転車徒歩といいとこ取りできるシステムであって、乗り換えが便利で電車バスの便数が確保されていることが前提だ。その第一歩はバスマップだと思っていた。

RACDAのバスマップが最初に発行されたのは1998年である。岡山で開催される路面電車サミットに向けて、ヨーロッパのLRT事情を視察したことがきっかけだった。ストラスブールでは。かっこいい低床電車が導入されていて、日本からも沢山の視察が訪れていたが、私はきれいなバスマップに目を奪われた。帰ってすぐに交通コンサルタントの戸村忠弘、岡山国道事務所の調査設計課長の牧野浩志、染織家の徳田恭子、岡電の沼本浩史の余人のプロを招集して、お金は会議所から100万円調達した。

しかし資金不足の中て当時ITS(高度道路交通システム)の推進や渋滞対策の観点から岡山国道事務所のホームページ版バスマップを作ることを条件に、もう100万円を出してもらうことになった。当時岡山市内の路線バス事業者は8社もあり、バス協会などに協力要請してもなかなか決定できないと考え、はじめから協力依頼を行わなかった。ただ校正時には協力をお願いした。以後制作者は元RACDA事務局長のデザイナー・佐野浩に変わったか、発行者もRACDAから岡山県バス協会に受け継がれ、岡山市・倉敷市も関与するようになった。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

路線の表現方法

それぞれの会社のバスの塗装には、意識されていないがコーポレートカラーの様なものが存在していたので、その色を路線図の色に勝手に指定した。

両備バス(ブルー)、岡電バス(スカイブルー)、宇野バス(茶色)

中鉄バス(ピンク)、下電バス(オレンジ)、備北バス(若草色)

運行本数については一日31本以上を太線、11-30本を中線、4-10本を細線、3本以下を点線とした。

 

第4版からは、岡山駅からの方面別番号を設定し、バス路線も三桁の符番をRACDA独自に行った。岡電以外の5社には系統番号がなく、利用者としてはどっち方面に連れて行かれるかの不安があった。岡山駅から北方面にある岡山大学にの新任の先生が、岡山駅からバスに乗ったらいきなり東に向かって走ったので、あわてて降りたというような事件もあった。岡電は市内中心部だから060のような表現。郊外東部の西大寺に行く便は314という具合である。4版以降は岡山運輸支局との協力関係ができ、これが岡山駅バスターミナルの方面別乗り場化に繋がったが、15年かかった。

路線図にバス路線の詳細を掲載できないので、方面ごとに地図外に路線リストを掲載した。始発地、主要経由地、到着地、往復便数

 

マップの大きさと種類

印刷サイズは840×595両面フルカラー印刷、折りサイズ200×93.5(ハンドバックサイズ)。広げて壁面に貼ることを想定している。
4版目からの岡山版の構成は

A面  岡山市中心部詳細バスマップ、主要バスターミナル案内図、公共施設索引

パークアンドライドのご案内、運行路線案内、使ってお得なバス割引のご案内、

岡山市3D中心部拡大マップ

B面  岡山倉敷広域公共交通マップ(倉敷・岡山・玉野エリア1500㎢の全バス路線網羅)

岡山・倉敷市周辺の主要観光地一覧、運行路線案内

バスマップは自動車以上に街歩きに利用されるため、特に都心図では全部の露地まで描き、3Dの建物まで表示した。この部分は岡山の路面電車MOMOをデザインした水戸岡鋭治さんのご協力で作製した。

岡山の場合、小高い山が点在することから、中域図では山の位置が分るように描画した。バスマップを利用してどこに行くかということを考慮して、役所、デパート、公共施設といったものだけでなく、地域の防災に重要な公園、学校などをすべて表示した。そしてそれぞれ索引を設け、位置と通過バス路線を表示した。

県外からの観光客はすべて交通弱者という観点から、なるべく観光地は表示した。RACDAはまちづくりグループであり、また観光にも深くかかわって様々なイベントを仕掛けてきた経験から、「おもてなしグッズ」としてのバスマップも目指している。私個人の趣味もあり、主要古墳も位置を表示している。

このようにRACDAのバスマップは単なるバスマップでなく、生活マップ、教育マップ、観光マップ、防災マップといった方向づけを示しているが、一度にここまで来たわけでなく、情報の充実は毎回の追加という形になっている。また地図そのものの美しさというものも追及している。デザイナーとしての佐野前事務局長の力が大きい。

 

配布先、販売先

当初は書店での販売、バス事業者からの配布とトモニ、岡山市内ノ小学3年生7000人に毎年配布した。また一時期は県警本部を通じて各交番に2部ずつ配布した時期もある。さらに岡山市が転入キットとして採用されたが、現在は岡山市は独自版に変更になっている。

 

ホームページ、バスロケとの関係

初版から岡山国道事務所がスポンサーであったので、ホームページに掲載した。また2版目では岡電バスに当時始まったばかりのGPSを積んでバスロケを実現したのだが、日本初めてだつたのは気がつかず、広報さえしなかった。2004年のバスマップサミットの開始は、こうしたバスマップの取り組みを内閣府の都市再生に応募して500万円の資金を頂いたことで実現した。この時期までで逆にホームページが消滅する事態になったのは、国道事務所がスポンサーから降りたからである。

反省と課題、展望

17年あまり活動してきて、結果から言えばバスマップを作ったからと言って、全くバスの乗客が増えたわけではない。バス事業者自身がほとんど本気で配ろうともしなかったし、行政との関係は常に微妙だったが、やはり最大の問題は、時刻表と連携されないということだ。それだけに数年前からのGTFSの取り組みには期待している。お金と時間さえ掛ければ、Google Earthのようなシームレスバスマップが作成できるはず。ただ情報更新は事業者が丁寧に行わないと意味が無い。そのためには当然ながらバス事業者には最低3名のGTFSデータ作成者やプログラマーの配置が必要だし、地域の交通連合にはさらにそれを統括する責任者を置く必要がある。ソウルのBRTが成功したのは、当時の市長が40以上の事業者を「決して損はさせない」と説得して、予算と権限を統括したからだ。実はソウルのBRTを国会の議連を通じて国交省に紹介したのは我々であった。
ソウルのBRTではICカードのデータを元に、交通管制センターも持っており、雨の日には増便もされるという。岡山県南ならば、JRとバス全てが連動して、道路とともに交通管制され、渋滞が激しいときにはそこに関連す電車バスが割引になったり、増便されるというイメージを描いてきた。

観光客には広域バスマップが配布され、各家庭には年一度は全戸配布し、系統束別のバスマップや観光目的、通学目的などのバスマップも拠点毎に配置され、バス停のデザインや情報も統一連携し、全てがスマホやホームページでも検索できるといい。

11/20 衆議院国土交通委員会で交通政策基本法等改正案が可決されました。昨今の水害等で被害を受けた鉄道存続などを国土強靱化の観点から検討されていた改正ですが、ここへきてコロナ対策も盛り込まれて、緊急に可決されました。我々ネットワークでもこの動きは察知し、複数の国会議員を通して働きかけをしてきましたが、提言書の5年以内にめざす綱目が先に実現したようにもなります。自民党部会で検討され、野党もきっちり乗って、このまま衆議院本会議で可決され参議院に送られ、今国会で可決されるでしょう。
しかし予算と仕組みづくりはこれからです。全国のネットワークの方々にはさらに、各地での展開をお願いします。全国492の自治体が交通事業者支援に乗り出しており、自治体も一定の理解は示しているものの、財源面からも限界があります。臨時交付金メニューのさらなる展開、事業者の情報公開、各市議会での議論展開など、各地での工夫をお願いします。

付帯決議書
交通政策及び国土強靱化に関する件
政府は、交通政策基本法及び強くしなやかな国民生活の実現を図るための防災・減災等に資する国土強靱化基本法の一部を改正する法律の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
一 公共交通の防災・減災、公共交通が被災した場合の早期の代替交通・手段の確保、地域経済の活性化や地域社会の維持及び発展のための基幹的な高速交通網の形成、地域内及び地域間の交流及び物資の流通の促進に資する国内交通網及び輸送に関する拠点の形成、運輸事業その他交通に関する事業の基盤の強化並びに人材の確保等に必要なハード・ソフト両面にわたる施策を講ずるための財政上の措置を講ずること。
二 交通が国民の日常生活及び社会生活の基盤であることに鑑み、新型コロナウイルス感染症の影響によりあらゆる交通需要が大幅に減少する状況においても国民の交通手段が確保されるよう、運輸事業に対する柔軟かつ機動的な支援等を行うこと。
三 人材確保が困難となっている自動車運転者等公共交通に従事する者の賃金及び労働条件の改善のための支援に努めるとともに、新型コロナウイルス感染症の影響により輸送需要が減少した事業者において雇用の維持が可能となるよう引き続き必要な施策を講じること。
四 経営が非常に厳しい地域の公共交通事業者の状況に鑑み、公共交通機関の利用促進を図り、地域公共交通網を維持及び確保するために更なる必要な施策を講じるとともに、地域公共交通の利便性及び安全性の向上についての事業者の取組を財政面も含め支援すること。また、科学的知見に基づいた安心感の醸成に向けて、事業者と連携した取組に努めること。

■交通政策基本法改正と国土強靱化について、11/20衆議院国土交通委員会通過の資料 (11/23補足)
2020-1120交通政策及び国土強靭会に関する決議
2020-1120交通基本法等改正案概要
2020-1120交通政策基本法等改正案要綱と法案
2020-1120交通政策基本法等改正案新旧対照表

岡山市の路面電車環状化を目指してRACDAが設立されて、10月1日で25周年を迎えます。今年は滝沢バスマップサミットが開催できませんが、昨年の岡山サミットでの出会いを継承し、昨年サミットの20代バスマッパー達による報告会をはじめ、コロナ禍後の社会も見据えた交通情報のありかたまで議論しました。参加者は北海道から沖縄まで約40名。動画と資料を公開します。

2020-1025 バスマップZoom会議動画 約3時間

ご挨拶  岡將男 会長 「RACDAの25年とバスマップ」

■若手20代のバスマップセッション

13:05 森屋一成   オフセット祭

13:15    不破泰成   バスマップとデザインソフトとスクリプト

13:25    神場雅史   バスマップのデザイン

13:35    あなぐら   Mapboxはいいぞ  API Reference | Mapbox GL JS | Mapbox

13:45    青木優汰   八千代市での悪戦苦闘

13:55    こめ     UnoMapのその後とこれから

14:05    TRANSPASS TRANSPASSについてと今後の展望

TRANSPASS  地図のページ  Twitter 

14:15    小林佑也   東海地方におけるシームレスなバスマップの取組み

■ベテランバスマッパーたちの奮闘

14:25    佐野一昭   アメリカのバス事情 路線図、スマホホアプリ、コロナ対応、地下鉄などの路線名

14:35    林博     NaviTabiのりのりマップでロゲイニング  NaviTabi LLC

14:45    田中隆一   松江市コミバスをグーグルマップで検索できるように!

14:55    伊藤浩之   名古屋・路線図ドットコム

■大いに語る、バス情報の未来

バスマップのDiscord「WeTRADiA」の招待リンク バスマップ若手の討論の場です

コロナ禍での全国の地域公共交通崩壊が現実のものになる中、我々全国路面電車ネットワークでは4月以来Zoom会議を35回開催し、学識者・市民・交通実務担当者から国会議員まで46人が自由に議論して、具体策と制度の提案を検討しました。今後提言を実装化するべく、国会・国土交通省、コロナ支援を行った多くの自治体への働きかけを開始します。11/16

2020-1115コロナ禍後の地域公共交通の方向性ver22・確定pff 10/6起草終了
2021-0621コロナ禍後の地域公共交通に向けた具体策と制度の提案[資料編]ver23 新着・修正
2021-0621_コロナ禍後の地域公共交通に向けた具体策と制度の提案・解説ver23   新着・修正

同・用語解説pdf  賛同団体・協力団体名簿10/27pdf  全国NWパワポ資料11/16pdf
岡山記者発表資料pdf 11/20発表

「地域公共交通支援求め提言書、市にRACDA」 新着 11/21  山陽新聞社提供

「路線バス網維持へ早期の公費負担を 岡山のNPO提案」 11/21記事 日本経済新聞
「地域公共交通支援求め提言書、市にRACDA」

全国路面電車ネットワーク

コロナ禍の影響で、かねてから危惧されていた地域公共交通の存続の危機が鮮明になった今日、大都市への極度な集中を是正し、地方分散の推進、出生率の増加、地域強靭化のためには、地域における良好な公共交通サービスを基礎とした安心して暮らせるライフスタイルの提供が必要。

- 公共交通の運賃収入は、大幅減収の見込み。高速バス・観光バスによる内部補填も、見込めず、各事業者はコストダウンから、減便・路線廃止を本格化。

- 公共交通は、医療、教育等とともに地域を支えるインフラ。通学生や免許返上した高齢者等の日常生活の足の「交通崩壊」は地域社会崩壊に。

- 観光の国内需要喚起にも地域公共交通は不可欠。

 

1.早期に実施すべき具体的方策

①小中高校生の通学時公共交通利用の公費負担による子育て支援(事業者の割引負担軽減)。

②バリアフリーに関する費用の全面的な公費負担化(医療・介護費の軽減)。

③公共交通のデジタル投資(オープンデータ、キャッシュレス化の運営コストを含む費用)の全面的な公費負担化(接触軽減と運転手の保護)

④公費助成による乗継(鉄道・バス・タクシー等)も含めた運賃軽減(需要喚起、MaaSの有効活用)

―  訪日外国人旅行者受入環境緊急対策予算等をグリーンリカバリー施策として活用

 

2.短期間で創設すべき制度の提案

①地域に必要であるが採算性が厳しい公共交通について、地方自治体が路線・運行計画を主体的に決定できる枠組とそのための人材育成の制度(国)

②上記を可能とする市町村の公共交通費用負担(予算規模はおおむね一般会計の1%程度)を想定した施策と、そのための財源措置(地方交付税等)。

③域内交通のサービス・運賃等の総合調整機能を有する組織の創設(交通連合等)

 

3.検討を開始し、5年以内に改正すべき制度

①地域公共交通の運営の領域分化と官民の責任分担の明確化

― 採算が確保できる商業サービスと、公共的に供給するサービスの切り分け。

― 公共サービスと見なす区域・路線については、公共サービス義務(PSO)と位置付け、自治体がサービスに責任を持ち、事業者がこれを受託等、契約で運行する形。

― 鉄道の上下分離は官民の機能分離とし、公共サービス義務(PSO)の下で積極活用。

②上記を実現する関連事業法の改正と充分な予算措置

― 交通政策基本法、地域公共交通活性化・再生法の趣旨を各事業法に反映。

以上

 

補足・提案の意図と背景

現況では、各交通事業者に対し、地方創生臨時交付金を活用した地方自治体による支援や、国主導のGOTOトラベルなどの支援策が実施されているものの、依然として支援を実施していない自治体もあり、利用者減の回復もなかなか進んでおらず、公共交通の危機は続いております。

そこで、「1.早期に実施すべき具体的方策」、「2.短期間で創設すべき制度の提案」、「3.検討を開始し、5年以内に改正すべき制度」の3つに分け、合計9項目を重点施策として提案することとしました。

この提案を新交通システム推進議員連盟および国土交通省をはじめとする各省庁、内閣、地方自治体や経済界などに働きかけていく予定です。まずはホームページで公開し、賛同団体を募る予定です。

全国路面電車ネットワーク運営委員長 NPO法人公共の交通ラクダ・岡山 会長  岡 將男

問い合せ先:okj165@poppy.ocn.ne.jp

■交通政策基本法改正と国土強靱化について、11/20衆議院国土交通委員会通過の資料 (11/23補足)
2020-1120交通政策及び国土強靭会に関する決議
2020-1120交通基本法等改正案概要
2020-1120交通政策基本法等改正案要綱と法案
2020-1120交通政策基本法等改正案新旧対照表

 

 

バスマップ関係  Zoom会議のご案内(RACDA)

みなさま、コロナ禍で移動が制限された中、みなさまはいかがお過ごしでしょうか。

さて岡山市の路面電車環状化を目指してRACDAが設立されて、10月1日で25周年を迎えます。

今年は滝沢バスマップサミットが開催できませんが、昨年の岡山サミットでの出会いを継承するため、10月11日のくらしの足全国フォーラム内の井戸端会議で、バスマップについての部屋を設けます。

全体の参加はホームページから申し込み下さい。また下記URLからも入れます。一応参加申し込み下さい。

さらに25日にはRACDA25周年として、昨年サミットの20代バスマッパー達による報告会をはじめ、コロナ禍後の社会も見据えた交通情報のありかたまで議論していきたいと思います。2時間の議論のあと、家飲み懇親会タイムも設けたいと思います。

 

 

RACDA25周年記念 バスマップZoom会議     10月25日(日)13:00-15:00

対象、RACDA会員、全国バスマップ関係者、参加自由 定員100名 無料

参加方法  以下のURLをコピーしてクリック、RACDAホームページのZoom会議ページにも掲載

 

トピック: RACDA25周年記念・バスマップZoom会議 2020年10月25日

Zoomミーティングに参加する RACDAホームページ「RACDA幹部会Zoom会議」に掲載します

https://us02web.zoom.us/j/84115155804?pwd=M0Y2bUE4MmUrRnRyMHZBREs5NW9Sdz

ミーティングID: 841 1515 5804

パスコード: 881824

市内番号を検索: https://us02web.zoom.us/u/kdxwqBun4H

 

ご挨拶  岡將男 会長 「RACDAの25年とバスマップ」

■若手20代のバスマップセッション

森屋一成       オフセット祭

不破泰成    バスマップとデザインソフトとスクリプ

神場雅史       バスマップのデザイン(仮)

あなぐら        Mapboxはいいぞ

青木優汰       八千代市での悪戦苦闘(仮)

こめ           UnoMapのその後とこれから

TRANSPASS TRANSPASSについてと今後の展望

小林佑也   東海地方におけるシームレスなバスマップの取組

■ベテランバスマッパーたちの奮闘

佐野一昭  アメリカのバス事情

林博    福井バスマップのチャレンジ、のりのりマップスタンプラリー(仮)

田中隆一  松江市コミバスをグーグルマップで検索できるように!

伊藤浩之  名古屋・路線図ドットコム(仮)

■大いに語る、バス情報の未来

■15:0016:00   家飲み懇親会・RACDA25周年記念思い出を語る

申し込みは、peatix申し込みページから 登録お願いします。

10月25日  「RACDA25周年記念 バスマップZoom会議」 参加   不参加

下記まで、メールいただきますよう、お願いします

okj165@poppy.ocn.ne.jp   090-3743-4778

氏名                    FAX 086-224-0537

Zoomシンポジウムのやり方、伊藤昌毅  (非常に参考になります、ホームページにURLあり)

https://note.com/niyalist/n/nfbea730cba0b?fbclid=IwAR3u8xlO-Lb01BgXyPN7TsMBdXeIxVZ17_sWrXNGHklIeMkzk6cr9DH9oKU

 

一方この状況下で、全国の電車バスなど公共交通は経営の危機に直面しており、我々全国路面電車ネットワークでは4月より毎週のRACDA定例会をZoom化して、全国の有志にお声がけして拡大して開催しています。9月までに25回開催し、合計40人ほどが公共交通支援制度の方向付けを議論しています。来たるべき臨時国会では、提言書の提出をめざして起草作業が進んでいます。ホームページに最新情報を掲載しております。検索 RACDA   https://racda-okayama.org/

———————————–以下は終了イベント———————————————-

くらしの足をみんなで考える全国フォーラム  10月11日(日)

https://zenkokuforum.jimdofree.com/ 参加申込

10月11日(日)なんでも井戸端会議10:55~12:10  

「地域が見える、便利なのりものマップ教室」 RACDA担当

電車バスから自転車まで、いつでも便利に安く移動したい! バスはルートも時間も値段も乗り方もわからない、高くて遅れてバス待ち環境も酷い!電車とバスの接続がさっぱり分らない。言ってても仕方が無いから、自分たちで地域のバス停全部を見て、バスマップを作りはじめた、各地の経験を紹介。さらにスマホやICカードも駆使する時代にどんな「のりものマップ」を作れるのか、20代の取り組みなど。マップの可能性について議論しましょう。初めての方も気楽にご参加下さい。

バスマップ初心者にもわかるダイジェスト

1岡將男(RACDA会長)    なぜバスマップ作ったか

2松原光也(福井ROBA)    阪神広域バスマップ作成の意義

3青木優汰(日本大学理工学部学生)バスマップの悪戦苦闘

4佐野一昭(バス停情報研究家) アメリカのバス情報案内

5神場雅史(路線図作家)    シームレス交通マップ、若手バスマッパー

6伊藤浩之(路線図ドットコム) バスマップ総括

意見交換

トピック: 地域が見える、便利なのりものマップ教室(くらしの足・井戸端会議)

「視聴ご希望の方はpeatixからお申し込みください https://zenkokuforum2020.peatix.com/

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NPO法人公共の交通ラクダ

700-0823 岡山市北区丸の内1-1-15 会長メール okj165@poppy.ocn.ne.jp   090-3743-4778

交通崩壊を防げ  https://covid19transit.jp/

JCOMM特設ページ https://www.jcomm.or.jp/covid19/

全国路面電車ネットワーク(RACDA) www.racda-okayama.org/

 

RACDAではコロナ禍で影響を受ける、JR西日本の中国地方の路線について、その存続の危機をどの程度か、公表資料により試算をしてみた。結果は衝撃的な地図が出てきた。数々の仮定に基づくとはいえ、多くの路線が存続の危機を迎える。影響が長引けば、必ず存続問題は起こると考え、それぞれの地域の関係者だけでなく、地域全ての人が考えるべきである。

またこの問題は鉄道だけでは無い。いま多くのバス会社も静かに、路線の減便・廃止・営業所の廃止を検討している。そろそろ様々な動きが水面下で起こっているはずだ、いまあるバス路線の半分は、来春には危機を迎えているはずだ。自治体の長、議員はまずこの事実に向き合い、市民に呼びかけ、国をも動かさなければならない。  RACDA 会長 岡將男

RACDA瓦版206号 リミットが迫る交通崩壊、その規模は

2020年8月現在のJR路線と20%旅客減少の場合の存続可能路線

臨時交付金で鉄道バス支援 国交相、自治体に促す。赤羽一嘉国土交通相は28日の参院国交委員会で、新型コロナウイルスの影響で経営が悪化している地方の鉄道、バスなどの支援について、国が配る臨時交付金の活用を自治体に促していく方針を明らかにした。交通事業者向けに新設する補助金と併せ「現場が業務に専念し、乗客が安心して利用できるようにする」と強調した。臨時交付金を自治体は休業要請に応じた店舗への協力金、医療体制整備などに充てる方針だが、国交省は、外出自粛で収入が落ち込んだり、感染防止策に取り組んだりしている交通事業者にも給付するよう働き掛けていく。新着 5/29 山陽新聞・共同

くらしの足などの緊急フォーラム第2弾が29日に開催。全国各地をZoomで繋いで、コロナ禍対策が熱心に議論された。国交省からも赤羽大臣、藤井国土交通審議官が出演。丁度JCOMMの事業者アンケートなどが報道され、ようやく交通事業者の経営危機に注目が集り始めた。第二次補正予算ではとても間に合うとは言いがたいが、各地自治体の支援策なども紹介され、地域と国の連携した支援策が期待される。やはり、各地域が声を上げ続けなければいけないが、こうしたネット会議での紹介がたちまち全国に広がる予感もあった。(RACDAコメント)

数字で見る交通への影響 slideshare  新着 5/29  太田恒平レポート  当日動画サイト

運行情報の発信セッション slideshare  新着 5/29

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

岡山市公共交通網形成計画パブリックコメントに提出 令和2年5月11日  新着 5/24

特定非営利活動法人 公共の交通ラクダ 会長  岡將男

■コロナ禍で地域の電車バスを運行する事業者はすべて、外出自粛による売り上げ激減に苦しんでいるが、一方で医療関係者など社会基盤労働者(エッセンシャルワーカー)に最低限の通勤手段を確保するための運行維持を要請されており、何の補償もなく運行を継続している状況だ。交通の現場は、感染リスクを抱えながら必死の運行をしているが、春の新学期等の定期券販売をはじめ、観光客・買い物客の現金収入を失っており、5月25日の給料支払いなどで各社は資金詰まりを起こし、各地で運行が困難になる可能性がある。また今後コロナ禍が収束したとしても、影響が長引くだけでなく、既に被った打撃を吸収することは不可能であり、公共交通は道路と同じく「公共財」であるとの認識をさらに強化し、この交通網形成計画の実現のスピードを劇的に早め、公的関与を急ぐべきだ。資金供給については、一時的にバス路線の公有化なども視野に入れ、国・県と協調して路線の維持を図るべきだ。そのため市は事業者に半月ごとの前年対比運賃収入の提出を求め、市議会とも協議して、至急に対策を講じるべきだ。

 

■重複するバスルートの無駄を省くという方向性は大事だが、、コスト削減の度合いの計算は、営業所単位で多数の路線を運行する場合、それほど大きなコスト削減には繋がらない。固定費が低く人件費度合いの高いバス路線でも、コスト計算はもっと事業者の懐に入って、運行事情や付帯事業との関係、内部補助の実態に切り込まないと、事業者の積極的同意に至らない。そのためにはまず毎週でも関係各社の実務関係者を集め、今ならZoom会議などで情報交換をする必要がある。各社ともコロナ禍で疲弊しているさなかだけに、却って一致点が見いだせるのではないか。

コロナ禍で注目されたのは、特に固定費の高い鉄道部門では、朝晩の満員電車を基本として収益計画が作られており、少しでも利用率が落ちればたちまち存続の危機に陥ることである。これは大手のJRでも顕在化することだ。今後は数年にわたり満員電車を避ける必要があり、岡山地区のJR路線の維持についても、岡山市が費用負担していくことが求められる。ただこれは全国一律の事態なので、国県とも協調して網計画全体の見直しと絡めて進めていく必要がある。

 

■めぐりんには環状ルートの運行を提案

めぐりん参入の背景には、岡山市の場合すべての電車バスが岡山駅方向への放射状の路線しかなく、環状の網の目になるルートを要望する潜在需要があった。ところが市民の要求と違い、都心環状ルートも猫の目のように変わり、日赤線、西大寺線など既存路線参入と迷走し、過度な競争は他社の体力を奪うだけになっている。

そこで独禁法運用の変更などで可能になる、岡山市の調整権限拡大をさらに一歩踏み出して、市民が求める「交通網」の構築の胆である、環状方向への路線を岡山市が主体となって計画し、めぐりんにはそちらに重点を置いて貰う誘導策が現実的である。

2002年のバス部門での規制緩以後、路線バスへの新規参入は、京都、岡山、長崎など極々限られる。調整した例としては、京都では商工会議所が仲介して、MKタクシーの新規参入を京都市交通局の一部路線を譲って阻止した例がある。バス部門での規制緩和は失敗と言え、岡山の大混乱が象徴的だ。これを調整できるのは岡山市しかない。

 

■JR駅等をつなぐ環状バスルートの創設

岡山市の交通網はJRの8方面への路線を中心に展開しているが、電車とバスの協調が岡山駅以外では行われて居らず、都市交通としては連携があまりに不足している。この3月のダイヤ改正でJRは瀬戸大橋線の増便に踏み切り、吉備線LRT化でも運行頻度増加と駅の増設を目指していることは、都市交通全体にとって素晴らしい政策転換だ。そこで市内の交通空白地域をカバーする環状バスルートを創設するべきだ。具体時には

吉備線一宮駅⇔山陽線北長瀬駅⇔瀬戸大橋線西市駅

瀬戸大橋線西市駅⇔日赤病院⇔南ふれあいセンター(岡山市計画の南区役所に繋ぐ)

山陽線東岡山駅⇔赤穂線大多羅駅⇔バス西大寺線益野団地

赤穂線西大寺駅⇔宇野バス平島交差点⇔山陽線瀬戸駅

これらのルートは30分に1本程度の運行が望ましい。福岡市の場合は西鉄バスがJR線・西鉄線の駅を環状にうまく繋いでいるのが参考になる。特に西大寺線での2社の過度な競争などは、その両社の資源を環状に誘導するべきだ。

ただこうした環状路線は採算性は厳しく、また開設して2年程度は通勤通学需要が発生しないので、岡山市が政策的に決断し、リスクを負担しないと成功しない。網形成計画の根幹というべきルートなので、公設民営に近い費用負担が求められる。各社の路線の調整をして余力を生むという今回の路線網再編計画の発想は正しいが、更にJRの路線を繋ぐという発想を加え、最適バスルートの全面計画まで見通して欲しい。

 

■全国共通ICカードの全路線導入

岡山市内の路線バスでは、ようやくJR西日本のICOCAなど全国共通10カードを使えるようになったが、宇野バス・中鉄バス・めぐりんでは利用で出来ない。運転手不足の中で、運転手が料金収受に費やす労力を極力減らし、足腰の弱いお年寄りの料金支払い軽減のためにも、また料金収受による遅れ解消のためにも、全社でICOCAの導入を岡山市が先導して1年以内に行うべきだ。

この場合、今までは初期投資をする場合のみ1回キリで補助があったが、バス台数50台以下の会社の場合、コスト的には合わないので導入が進まない。一方早くからあるハレカはもうシステムが古く更新時期を迎えている。

そこで単独で導入できないバス会社には80%程度の初期投資を負担してやり、ICOCAへの片乗入れカードを導入して貰うべきだ。これを堺市のように高齢者補助を導入する際に同時に行うのが望ましい。さらに各バス会社が今まで10カードの導入が遅れたのは、ランニングコストが150台位バスを所有するバス会社でも過大になるためで、今後は導入済みの会社を含めて、ランニングコスト分は岡山市を中心とした交通連合的な部分で負担する仕組みが必要だ。これを実現するためには、岡山市レベルで年間数億円の負担が必要であるが、結果的に各バス会社にとっては大きな負担軽減になり、歓迎されるだろう。

 

■高齢者割引と高校生割引

高齢者割引の制度が政令市でないのは、わずかに数都市だが、他都市の事例を見れば、利用者に半額を負担していただくという方向性は妥当だ。横浜市や名古屋市など紙ベースで事実上上限の無いスタイルは無理がある。堺市の導入している「高齢者ICOCA」が一つのモデルになる。適用年齢については、65歳、70歳と2例がほとんどである。熊本市交通局路面電車の8割引はやり過ぎだ。

しかし高齢者割引だけでは、公共交通の未来はない。少子高齢化の方向を改めるには、高校になって初めて学区外に出る高校生に定期割引を半分程度補助してやるのが、今後のトレンドになる。岡山市は土地が平坦なので、バス定期が金銭的に負担となるため、自転車にシフトしている傾向がある。そこで高校生の時からバスを使う方向付けをしてやれば、大学卒業後に地元岡山に帰ってくる確率が高まるはずだ。本来学割をバス会社が負担するというのはおかしく、もしバスが無ければ行政がスクールバスなどの手配を税金でするわけだから、高校生以下をタダにして、その部分をバス会社に支払う方式でもよい。いずれにしても高校生バス無料政策の検討を提案する。

 

■乗り継ぎ100円割り引きとゾーン運賃制

全社ICカード化、高齢者ICOCAの導入時にあわせて行いたいのが、乗り継ぎ割引初乗り100円引きだ。ICカードで60分以内に乗り継ぐ場合とするのが妥当だ。140円区間を乗り継いで280円が180円になればかなりのお得感があり、バスに誘導できる。ICカードを使えばこのほか様々な割引サービスがタイムリーに打つことが出来る。利用者が増えてバス会社が増収になれば、またその部分は共同して再投資に使えばいい。

しかし一方で都心部の100円運賃は、最低限の運航コストさえまかなうことができない。全国的に政令市をみると、初乗り運賃は180円以下は少なく、岡山は全バス会社の体力を消耗している。そこで数年内には都心の100円運賃を解消し、160円程度に最低運賃を値上げするべきだ。これは岡山市が主導して実施し、一部はプールできるように、制度も変えていく必要がある。こうした取り組みについては、広島市の例がある。今後バス5社の共同経営をめざす熊本市とも共同で制度設計に取り組むべきだ。これらも岡山市が提案した独禁法の運用変更が、広島・熊本に反映されているのだから、一緒に出来るはずだ。

 

■オープンデータとビッグデータ

岡山市はバス会社の調整では日本一大変な町だが、一方でバス情報のオープンデータ化については日本最先端であることは今なお変わらない。具体的には、バス会社がGTFSという世界標準のデータ形式でバスダイヤを編成して公開すれば、世界の誰でも岡山のバス運行データ、リアルにいま何処をバスが走っているか、何分遅れているかまで、googleマップ上で、スマホを使って知ることが出来る。

こうした中で、佐賀県、沖縄県、群馬県などが県単位で取り組みを始め、岡山県も今年度市町村コミバスのオープンデータ化支援に取り組む予定だ。コミバスのオープンデータ化は、その地域の小さな交通需要を観光資源化していく可能性を拡大する。またICカード化の徹底で観光客の検索需要と料金収受抵抗の両方に貢献する。

しかしここでもバス会社の疲弊による、オープンデータ担当者不足という問題に突き当たる。少なくとも各社に最低2名は、バスダイヤ作成をオープンデータとして制作する者を作ってやる必要がある。こうした成果は、観光や地域イメージ、移住定住など幅広い遡及力を持つのであるから、その費用は岡山市などの周辺市町村を含めた広域連携で取り組む必要がある。

調べてみると、岡山市周辺の赤磐市、瀬戸内市、和気町、備前市などでは公営でコミバスをやっているものの、オープンデータまで手が回らない状況で、スマホ検索が出来ないが、岡山県の強力で実現すれば、自動車に頼らなくてもたとえば西大寺から和気の鵜飼谷温泉に電車バス乗り継ぎで行けたりする。新規の需要を作ることが出来、結果として都市圏全体の自動車分担率を下げることが出来、高齢者のお出かけ需要を喚起できる。これらも岡山市がイニシアティブを取る必要がある。

さらにICカードを使い、オープンデータを整備して得られるビックデータ、さらにはリアルタイムGTFSを使って得られるデータを使えば、交通管制なども可能で、来たるべき将来、県警のリアルな道路渋滞情報と交通シミュレータを連動させれば、雨の日の渋滞区間のバス料金を半額にするなどのタイムリー交通管制が可能になり、いま日本で一番MaaSの可能性が高いのが岡山であるとの意識で、岡山市がイニシアティブを取って欲しい。

 

■中鉄バスとめぐりんの連携の可能性

めぐりんの国立病院戦への参入が取りざたされているが、これは岡電と中鉄の共同運行区間への参入となり。運転手不足で休止区間のある中鉄にとってはさらなるダメージとなり、再編どころではなくなる。そこでこの参入については、岡山市はなんだかの介入をしなければならない。さらに吉備線LRT化を視野に入れる中で、その沿線のバスルートの崩壊は食い止める必要がある。

そこでここでも吉備線LRT化を待つので無く、岡山市が主体となって、吉備線の駅からの巡回バスなどを企画し、調整する必要がある。たとえば朝晩の芳賀佐山団地からの中鉄バスは一宮駅へのフィーダー輸送に徹し、めぐりんはそれを補完するルートへの参入、あるいは中鉄との共同運行なども検討するべきである。単に今あるルートへの参入を認めるのでは、もはや運輸行政の監督官庁が無いのに等しい。運輸部門の規制緩和は失敗なのである。国土交通省もめぐりん参入当初から、その事業採算性など全く監督できていないのではないか。岡山市としても、法的に出来るかどうかだけでは無く、バスを崩壊させて地域を崩壊させないためにも、きちんと対応するべきである。


岡山駅バス時刻表