コロナ下、RACDAの全国Zoom会議1年 NPO法人公共の交通ラクダ 岡將男
当日発表資料pdf PP2021-0718RACDAのZoom会議発表
はじめに
RACDAでは毎週火曜の幹部会をコロナ下でZoom化し、全国の関係者に呼びかけて拡大開催。今年5月末までに57回開催。コロナ禍の影響分析と情報公開、ロビー活動の作戦会議。毎回平均20名が参加。札幌から沖縄まで、大学教授4人、市民団体8人、学生・研究者・コンサル・新聞記者・国会議員など多彩で自由な意見交換の場が誕生。以下はRACDAホームページに掲載の抜粋。
1.新型コロナウィルスによる交通崩壊を防ぐための緊急アピール 2021-0417
地方の電車バスの部分について、全国的な支援体制を組む必要があると議論を開始。
★全国的交通崩壊の危機が伝わらない、事業者が危機だと言えない5つの理由
原因1 民間事業なので、信用不安が怖い
原因2 今まで行政の支援を沢山受けてきて、言いにくい
原因3 全業界が打撃を受けているので、自分たちだけ言えない
原因4 運輸局や国には財政支援など、相手にしてもらえないと思っている
原因5 民鉄協会、バス協会ともに地方には向いてくれないと思っている
事業者自身が危機を訴えないと、マスコミも社会も受止めない。勇気を持ち数字を示すべき。
★2021-0417緊急アピールの内容 まず岡山にて記者発表、48団体、各地で提案・会見
1.アメリカの公共交通支援250 億$の様に資金面での全面的な公的な支援を至急対応すべき。
2.事業継続が困難となった事業者は、一時、国有化、公有化も選択肢と考えるべきである。
3,全国交通事業者は4/15現在の前年対比売上を公表し、至急全国民に窮状アピールするべき。
★2021-0424緊急提言「社会崩壊を招く『交通崩壊』を防ごう!」 1000人Zoom会議 2021-0424
5/29 続・緊急フォーラム、バス車内用ポスター
★2021-0430 JCOMM特設ページ開設、0602緊急会議online『緊急メッセージ』『報告書』
★3つのホームページがゆるく連携して、それぞれデータ収集、ロビー活動を展開
2.全国路面電車ネットワークホームページの新設
★コロナ禍・全国交通事業者影響調査 公共交通(電車バス)への影響の報道などを収集。
コロナ禍交通影響リストpdf 10/19更新 RACDA大阪・堺調べ
コロナ禍公共交通減収額は最低3.5兆円 JCOMM
交通事業者、半数が倒産危機8月までに 必読 5/27共同 JCOMMアンケート
中国地方公共交通コロナ減収試算 必読 5/26 呉高専HP
地方交通のコロナ赤字346億円/月で経営危機―4月から半年2076億円支援提言―地公研 5/26
★コロナ禍・各地運行情報 公共交通(電車バス)の各地運行情報などを収集。
【北海道】北海道全体 運休・減便 NPO法人ゆうらん 随時更新 事業者URL
【東海】東海地方の公共交通_コロナウイルスの影響による運休状況など 路線図ドットコム
【岡山】岡山県内電車バス運行状況 松田和也 公共の交通ラクダ(RACDA)
【広島】広島県バス協会 新型コロナウイルス感染拡大に伴う減便・運休のお知らせ
★コロナ禍・頑張る交通事業者 松原光也 ROBA・KOALA・RACDA大阪堺
★コロナと共存・公共交通運営マニュアル集
交通崩壊を防げ! バス車内用ポスターダウンロード
JCOMM コロナ特設ページ
都市封鎖下における国民と経済への支援策 2020/4/17 VINCENT・藤井由実
日仏:公共交通機関でクラスターが発生しないわけ2020/7/4 翻訳: 孕石直子、監修: 伊藤昌毅
クルマ社会米国に充実した公共交通:2兆ドルのインフラ計画の真意 2021/4/6
★交通事業者への自治体支援メニュー一覧表 (交通崩壊を防げ!参照)RACDA調べ
全国729自治体が、コロナ禍のもとの公共交通支援に乗り出した、319億円が判明2020-1211 8/19版から、RACDAがほぼ毎週更新して10/31まで。支援規模の把握は他には無い
3.コロナ禍後に向けての提言
★2020-1115「コロナ禍後の地域公共交通の方向性」ver2を記者発表
「地域公共交通支援求め提言書、市にRACDA」 11/21 山陽新聞社
「路線バス網維持へ早期の公費負担を 岡山のNPO提案」 11/21 日本経済新聞
学割負担などを軽減しバリアフリーなど公的負担を拡大し、将来的な財源確保・制度改革を提案
★2021-0420地域公共交通計画による情報公開等調査ver3 新潟 佐藤輝和
会議公開比率:43.82% 議事録公開比率:20.22% 市民参加可能比率:21.35%
公共交通マップ製作予定比率:68.54% 協議会運営等委託業者公開比率:38.20%
税金投入拡大の前提として、事業者の情報公開、自治体の計画能力の充実が求められる。
4.おわりに
会議前半は開催できなかった全国バスマップサミットメンバーの交流の場として提供。特にゲーマー用SNSのDiscordメンバーはほぼ20代。デジタルバスマップ自動発生プロジェクトから、バス情報全体についての深い議論が行われている。9時からの後半は全国路面電車ネットワーク旧来のメンバーによる平均60代の会議だが、前半参加者も傍聴し、ある種の研修の場にもなっている。Zoomの利用により、今まで年数回しか会えなかった公共交通支援全国ネットワークが活性化し、運動として新しい段階を迎えたと言える。
キーワード アフターコロナ、協働、バスマップ