岡山都心地価推移2025と全国の傾向 | NPO法人 公共の交通ラクダ(RACDA)

岡山都心地価推移2025と全国の傾向

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毎年7/1に公表される路線価をもとに、岡山市都心部の2015-2025の10年推移図を作成した。

岡山都心では、順調に上昇しており、特に駅前および路面電車沿線での値上がりも大きい。県庁通り(はれまち通り)もぐっと上がり、今年も岡山市の固定資産税も順調に伸びるだろう。

今回は10年前の路線価が、あるホームページで見られることを知り、岡山県南部の主要駅周辺の路線価の推移地図を作成してみた。なお2024年作成のQGISに表示した、JRとバスの運行頻度図(GTFS-GO使用)と重ねて表示してみた。すると、JR岡山駅から8方面に伸びるJR線の主要駅周辺では、地価が15-25%上昇していることがわかる。ただ西大寺駅のみは停滞している。

倉敷駅周辺も路線価が大きく伸びているが、倉敷美観地区ではコロナ下で一度値下がりしたものの、好調なインバウンド需要を背景として、高騰し始めている。倉敷近郊でも、西阿知、茶屋町、早島駅周辺は伸びている。

路線価は主に都心の地価を見るものだが、駅の周辺が好調だとは推定できるものの、それでは道路との関係はどうなのか、あるいは全国との比較はどうなのかと議論になった。そこでトラフィックブレインの太田恒平さんが、国交省の地価公示がオープンデータになっているのを利用して、QGISの地図上に2015と2025を比較して、基本調査地点の数字を表示してくれた。これだと、岡山バイパス沿いとか、大元駅東部の値上がり具合がよくわかる。10年という単位でみると、その地域の人気度のバロメーターとな。

次にこのデータに、GTFSのJRとバスの便数データを重ねると、交通と地価との関係がよくわかる。なお公示価格は路線価より高く、固定資産税評価額は路線価より低い。いずれにしても、交通計画や都市計画を立てる上でも、もっと広くこの図は使われてもいい。

この2015-2025全国公示価格推移図は以下から見ることができる(トラフィックブレインブレイン提供)
全国公示価格推移図 https://x.gd/itRyQ
各都市の比較をしてみると、政令市間でもかなりの差があるこがわかる。全国図では値上がりを赤、値下がりを青で示しており、東京一極集中と地方主要都市への集中が鮮やかにわかってしまう。

全国主要都市の推移図
2015-2025地価公示価格推移・主要都市a
2015-2025地価公示価格推移・主要都市b

GGISデータ化 トラフィックブレイン(太田恒平)
岡山・広島のGTFSデータはRACDA
都市図はQGISの1/100000からスクリーンショット
地域図はQGISの1/1000000からスクリーンショット
公示地価は国土交通省国土数値情報を使用
地価の数字は2025/2015の比率、2015を100とする


岡山駅バス時刻表