鉄道バスのサービスレベル

コロナ下で鉄道バスのサービスレベルを「お客様のご利用状況に合わせて」減便するのが、妙にトレンドになっている。また雪や雨で予防的に止めるのが当たり前にもなってきた。
そもそも安全確保は大事とはいえ、一方で自動車を利用できない人、高校生、高齢者、旅行者、病弱な人々にとっては、電車バスは生活や命を繋ぐものでもあるはず。規制緩和以降の運輸行政と事業者の姿勢、自治体の姿勢は、「最小限の足の確保」に汲々として、「本来公共交通に必要なサービスレベル」を確保しなくなっている。典型例は、鉄道のトイレや駅舎の撤去だろう。自らの優位性をかなぐり捨てて、一方で「駅ナカビジネスにいそしむJRグループ」の姿は、悲しくもある。
かつて鉄道マンもバスの運転手も、あこがれの職業だった。いまいる事業者の幹部にも、鉄道やバスの使命感に誇りを持って入社した幹部はまだいるはずだ。新自由主義に毒された資本の論理にたいして、現場でも立ち上がってほしいものだ。

昨日入稿したRACDAの広報冊子「クリーンモバイル岡山倉敷連星都市圏3」では、鉄道バスのサービスレベル論議が沢山ある。是非ともこの議論に参加し、全国の悪しき流れを断ち切っていただきたい

■「時刻表が薄くなる日」発刊 上岡直見 緑風出版
日本の鉄道創業から150年にあたる2022年、長年築き上げた鉄道ネットワークを破壊しかねない政府の方針が提示された。輸送量の少ないJRローカル線の廃止を促進する内容である。一方でJRは一人百数十万円の料金で豪華なクルーズトレインを運行している。
「一生に一度は乗りたい列車」より「一生乗り続けられる列車」を走らせるべきではないのか。このままでは新幹線と大都市の通勤路線しか残らず「時刻表が薄くなる日」が迫っている。鉄道の活用による持続的な交通体系を考える

■常識だと思っていたことが実は、(世界の鉄道の常識)2023–0808 山陽新聞社説
 常識だと思っていたことが実はそうではなかった。そんな気付きは時折あるだろう。先に岡山市であった金山洋一・富山大特別研究教授(都市・交通政策)の講演も驚きだった▼JR四国は、瀬戸大橋線を含めて全路線が赤字である。路線存廃の協議も提案されていて、経営は極めて厳しい。それでも、1キロ当たりの輸送密度はスペインより多いなど、欧州の国々からすれば普通のレベルで、卑下する話ではないという▼その欧州では、10万人規模の都市でも頻繁に列車が走るなど鉄道が便利だ。日本のように運賃収入で採算を取るのではなく、公共サービスとして行政が責任を持ち関与する。それが世界標準であり、公共交通を無料にする都市も出てきた▼日本には東京や大阪など世界の中でも巨大な大都市圏があり、鉄道が民間の採算ベースでも成り立った経緯がある。世界でもまれな状況と言える▼そんな大都市圏を基準として公共交通政策を決めることの弊害を金山氏は指摘する。もし欧州に日本方式を当てはめたなら、多くの鉄道が廃線になるだろう、と▼日本では今まさに、地方路線を中心に廃線や減便など、交通崩壊の危機に直面する。「今後、地域がどう衰退していくのか、世界の都市・交通の研究者が注目する壮大な社会実験だ」。“ガラパゴス化”した日本方式への警鐘だろう。
■国交省が「ベビーカーからのお願い」を発信。子ども用車いす、2人乗りベビーカーへの理解も呼びかけ 2023-1109ハフポスト
■四国新幹線の推進「ハードル高い」 岡山県知事のバッサリ発言にみる、埋めようのない四国・岡山の温度差 2023-0725Merkmal
瀬戸大橋線岡山市内の複線化さえ出来ていない。これをやれば、岡山都市圏の強化になるだけでなく、四国連絡特急の時短、10分程度は短縮される。四国内はまずは予讃線高速化だ。今治回りが30分余分になってるので、小松からトンネルで抜く。あとカーブ改良や行き違い施設増加、最高速度160kmで、岡山松山は90分には出来る。高知徳島に新幹線は厳しい。。
要するに、在来線高速化にもっと大胆に新幹線予算を振り向けて、「新幹線」て呼べばいいのだよ。制度設計の問題。
サンプルはホクホク線だが、トンネルばかりじゃ、観光には向かない。山あり谷ありの景観は、観光にはいいが、崖と谷で崩れやすい。
毎年香川県経済同友会は、岡山経済同友会との懇談会に、香川県側は四国新幹線を持ってくるが、岡山側で反応してるのは私一人。高速化さえ望む動きは岡山側にはないが、四国新幹線は本当は、首都岡山には大きなメリットがある。フル規格は全く必要ないが。
■「ほぼ全社赤字という大変な状態」全国の公共交通経営者らが円卓会議 国などへの提言まとめる 岡山 2023-0810 KSB
利用客の減少で厳しい経営が続く地域公共交通の経営者会議が岡山市で開かれ、国などに制度改革などを求める共同提言を発表しました。会議は両備グループのシンクタンク地域公共交通総合研究所が呼び掛けたものです。オンラインも含め、北海道・広島・愛媛・熊本などの私鉄やバス会社の経営者ら8人が出席しました。2023年5月から6月にかけ研究所が行なったアンケート調査では、3分の1の事業者が「コロナ禍による赤字を回復するのは不可能」と回答しています。そして、補助金による赤字補填から、自治体が車両などをリースし民間が運営する「日本型公設民営」へ移行すべきなどといった国などへの共同提言を発表しました。(地域公共交通総合研究所/小嶋光信 代表理事)「経営が成り立つような新しい仕組みですね。生活をしていくためにお役に立つような移動というものは、何かということの提言をしっかりしていきたい」会議では、各事業者から路線バスの赤字額と補助額のギャップや、ドライバー不足などの課題が報告され、議論されました。
(コメント)各地方の有力バス会社の経営者が一堂に会して、一般公開で実態を発表したのは、圧巻だった。企業の本音が本当によく分かったが、各社の社長が束になって国交省に「お願いする」という側面がどうしても目立ってしまった。やはり民業中心で、採算をおっかける日本独特の事情の問題点が、むしろ顕在化したとも言える。しかし西鉄、熊本、広島などではサービスレベルを上げる取組みやまちづくりとの連携の動きがあり、それぞれの社長達が情報交換したことは意味があるかもしれない。だけれども、本当はここにJRグループが入っていればとおもう。次回は是非、この諸都市の自治体局長クラスの討論を聞きたいものだ。
■みどりの窓口閉鎖で「駅が不便になった」 替わりの券売機プラスは待ち時間長く記者も閉口 2023-0828 中国新聞
■東海道新幹線 車内販売が消える2023年に想う、そのショックの先にみえる新たな新幹線利用スタイル 2023-0813 鉄道チャンネル
さすが鉄道の旅を単なる「輸送」と考えているJR東海らしい、サービスカット。トンネルばかりのリニアに、旅の楽しみはあるのか、なんて、考えないのだろう。内田百閒は東海道新幹線が出来たとき、「そのうち人は、ほとんどの時間を移動ばかりしていることになりはしないか」と述べた。また「世の中には何でも知ってる馬鹿がいる」とも。まさに情報化社会を象徴している。
■赤字ローカル線の惨状、本当に「人口減」が原因か 2023-0623 東洋経済
まさしく同感。人口減の原因がむしろ、公共交通衰退であると思える。
■北海道新幹線「並行在来線」問題 現状放置で地域衰退の道庁政策姿勢が厚労省セミナーで浮き彫りに 2023-0804 Yahoo!
■デマンド交通で、運行費用は本当に安くなるの? 2023-0705 公共交通トリセツ塩士圭介
■四国新幹線「四国4県が岡山ルートに賛成」香川県の池田知事「四国が一丸になって早期の実現へ」 2023-0605 RSK
■新車両Urara 7月運行開始 JR岡山支社、山陽線などに導入2023-0529 山陽新聞
■「街から高校生がいなくなる」少子化の影響を受ける地方都市 地元の高校サッカーチームが取り組む対策とは 2023-0524SPORTIVA
■「駅の郵便局化」拡大へ 日本郵便が運賃の精算なども 2023-0511乗りものニュース
■台湾の列車とクレーン衝突事故、監視カメラ映像から分かった衝撃の事実― 2023-0511 独メディア
飛行機の自動着陸のカテゴリー3は実現してからもう数十年たつが、パイロットが3人から2人に減っただけだ。そもそも乗客を乗せる大量輸送機関では、専用軌道以外は自動運転は危険だ。だが今回の事故では、事前想定をどこまでやるか、その感知のセンサーはどうあるべきかが問われると思う。まだまだ機械は人知に及ばないことを示したと思う。
■JRローカル線減便でやむなくバス下校 週2回、兵庫・赤穂の小学生 停留所多く帰宅に時間、低学年だけの乗車区間も 2023-0427神戸新聞
■JR四国3路線4線区、存廃議論の候補に 予讃線海回りなど社長意向  2023-0425 朝日新聞
案の定というか、法改正を待ち構えていたみたいな事だよ。鉄道大国だった日本国が、鉄道を放棄している典型だね。
狭くて細い国土の日本では、鉄道は温暖化対策としても、エネルギー対策としても、もっと活用されてしかるべきだ。
いち民間企業のJRが、国の将来を決めて良いのか、国の関与が薄すぎる。
■路線バスが“24時間ストライキ” 「終日運休」貼り紙に住民困惑2023-0425 テレビ朝日
五年前に岡山でのストを必死で止めて、無料ストを提案したけれど、是非無料デーにして欲しかったねえ。
■食堂車も2階建て車両も反対を押し切って廃止した故・葛西敬之氏の「ヤバすぎる合理的経営」  2023-0422 現代ビジネス
東海は新幹線会社、西は不動産会社、九州はななつ星会社、東は東京会社、そして北海道は何も目指さなかった。さてさて、四国位は「地域会社」を目指して欲しいね。結局、30年の総括をせず、未来のレールを引けない現状だ。国はチャントJRを指導しなさいよ。
ところで、内田百閒は「食堂車にはスピードという味付けがある」と言った。鉄道文化論と対極にあるのが、東海道新幹線だ。
■貨物新幹線、積替基地の構造を公表。JR貨物が駅施設の特許出願2023-0420 タビリス
■JR赤穂線 備前片上ー長船の運行本数、3月改正前に復元 5月8日から、高校生の利用見込み 2023-0414 山陽新聞 おそらく備前市fJR西日本に掛け合ったのだろう、本来地域がJRともサービスレベルを協議しないといけない。いい兆候だ。
■関西、住みやすさ磨け 関鉄協都市交通研・正司健一所長
 2023-0301 日本経済新聞
創立時からのRACDA会員の庄司さん登場、内田百閒顕彰会以来、知遇を得ている
■「利用者減と運転手不足で年間走行距離の維持は困難」新潟交通が市に理解求める 2023-0210 新潟放送 運転手不足は原因でなく、低い給与と報いられない労働の結果だ。それを効率化とかで解決できるものではない。地方の公共交通を守るという後ろ向きな取組みでは無く、魅力有るサービスを提供し、やりがいのある職場にしなければ、この国の衰退は止まらない。
■ナショナルミニマム不在の医療・交通シンポジウム2/26   2023-0206 島根大学附属病院
申し込みはホームページから

■まるでバス停? JR四国が進める駅舎の簡素化めぐり、異論続出 2023-0204 朝日新聞
鉄道に期待するのは、バス並ではないということ。鉄道と場の役割の違いを自覚するべきだ

■『観光客で混雑して市民がバスに乗れない』批判相次ぎ…京都市バス「1日券」を廃止へ  2023-0201 MBS
折角の利用者を制限しようとするのは、逆行だろう。京都のしない観光には、本来トラム建設が必要だ


岡山駅バス時刻表